身につまされる話
昨日のことですが緊急地震速報が誤報だったことでみんな迷惑したということで、なぜ誤報が流れたのか朝の情報番組が解説していました。
気象庁が地震計のコンピュータシステムを変更したときに、システム屋が犯した2つのミスが今回の騒ぎになったそうで、同業者として身につまされる話でした。
ひとつのミスは地震の数値を計算する計算式の単純なミスで、計算する単位を間違えていたということでした。たとえば1ミリ加算するというところを1キロ加算するというような大きな単位に取り違えたそうで、これは確認漏れか見落としたのかもしれません。
そして朝の報道番組ではミスとは言っていませんでしたが、同業者としてはこちらのミスの方が由々しいと思いました。2番目のミスと思うそれは、計算式の大事な変更をクライアントである気象庁に事前に相談していなかったことです。なぜ由々しいと思うかというと、地震計から上がってきた計算結果を社会的に責任を持って発表するのはクライアントである気象庁であるのにもかかわらず、クライアントに断らないで変更するのは僭越と言わざるを得ないと思います。結果はニュースで見たとおり頭を下げないといけないのは気象庁の方々で、システム屋ではないのです。
なぜクライアントに断らず変更したのか分かりませんが、このミスは技術的な問題ではなくこのシステムに関わった技術者たちの気持ちの問題だったのではないでしょうか。油断か、自分の置かれている立場や責任の認識が間違っていたか、これは自分にも油断していると起こりうる事だと、身につまされました。
私達情報システムに従事する者は、自分の責任と立場をわきまえていないと大変な失敗をしてしまいます。他人の事と考えないで私も自分の仕事を見直さないといけないと思いました。
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